コルネリアの力の暴走が収まった数日後、再び二人はレオンハルトの部屋で過ごしていた。
あの後、駆け付けたテレーゼによって、コルネリアは寝所へと戻り、レオンハルトは妻を心配しながらも会議のため王宮へと向かった。
夫婦のすれ違いは表面上は解決したように思えたが、やはりレオンハルトの心のざわめきは消えなかった。
それはコルネリアも同じで、嫉妬で暴走してしまった自身を責め、どこか浮かない様子で数日を過ごした。
お互いが自分を責めた状態のまま時は過ぎ、聖女の力が暴走した日から二人が会えたのは三日後の夕方だった。
「コルネリア」
「はい」
どこかぎこちなく答える彼女に、レオンハルトはコルネリアに触れたい気持ちを抑えながら声をかける。
「僕が嫌いになった?」
「いいえ」
それはずるい、とコルネリアは思った。
嫌いなわけではない。
いっそ嫌うことができたらどれだけ楽になれるのだろうかと思った。
(そんな風に考える私は……もう聖女でもレオンハルト様の妻でもない。ただの醜い女だわ)
あの後、駆け付けたテレーゼによって、コルネリアは寝所へと戻り、レオンハルトは妻を心配しながらも会議のため王宮へと向かった。
夫婦のすれ違いは表面上は解決したように思えたが、やはりレオンハルトの心のざわめきは消えなかった。
それはコルネリアも同じで、嫉妬で暴走してしまった自身を責め、どこか浮かない様子で数日を過ごした。
お互いが自分を責めた状態のまま時は過ぎ、聖女の力が暴走した日から二人が会えたのは三日後の夕方だった。
「コルネリア」
「はい」
どこかぎこちなく答える彼女に、レオンハルトはコルネリアに触れたい気持ちを抑えながら声をかける。
「僕が嫌いになった?」
「いいえ」
それはずるい、とコルネリアは思った。
嫌いなわけではない。
いっそ嫌うことができたらどれだけ楽になれるのだろうかと思った。
(そんな風に考える私は……もう聖女でもレオンハルト様の妻でもない。ただの醜い女だわ)