クリスティーナのほうが一枚上手だったようで、レオンハルトは諦めて席を立った。
王宮の真ん中にある庭園に向かうと、そこにはクリスティーナとクラリッサがいた。
「クラリッサ?!」
「ふふ、びっくりした? あなたの婚約者とお茶してたの」
ちなみに実はこっそり何度かしてたわよ、と得意げにクリスティーナは言う。
会釈をして挨拶をするクラリッサの横の椅子にレオンハルトは着座する。
「まさか、よくないこと、吹き込んでないだろうな?」
「なによー! 私が悪いやつみたいじゃない! 恋バナよ、恋バナ!」
「いつまでそんな子供みたいなことやってんだ」
「あなたに言われたくないわっ!」
レオンハルトの婚約者であり、さらにアンネの親戚であったことも彼女らの仲を深くした。
服飾に興味のあったクリスティーナに、様々な異国の繊維業や織物についてクラリッサが教えていたのだ。
(クラリッサも良く笑うようになったな)
レオンハルトの中でクラリッサは、公爵の位に立つ重責を一緒に背負い、そしてその心を理解してくれる唯一の大切な人となっていった──
そんな最中に悲劇が起こった。
王宮の真ん中にある庭園に向かうと、そこにはクリスティーナとクラリッサがいた。
「クラリッサ?!」
「ふふ、びっくりした? あなたの婚約者とお茶してたの」
ちなみに実はこっそり何度かしてたわよ、と得意げにクリスティーナは言う。
会釈をして挨拶をするクラリッサの横の椅子にレオンハルトは着座する。
「まさか、よくないこと、吹き込んでないだろうな?」
「なによー! 私が悪いやつみたいじゃない! 恋バナよ、恋バナ!」
「いつまでそんな子供みたいなことやってんだ」
「あなたに言われたくないわっ!」
レオンハルトの婚約者であり、さらにアンネの親戚であったことも彼女らの仲を深くした。
服飾に興味のあったクリスティーナに、様々な異国の繊維業や織物についてクラリッサが教えていたのだ。
(クラリッサも良く笑うようになったな)
レオンハルトの中でクラリッサは、公爵の位に立つ重責を一緒に背負い、そしてその心を理解してくれる唯一の大切な人となっていった──
そんな最中に悲劇が起こった。