コルネリアは自分から尋ねるということはせず、彼の言葉を待った。
「彼女、クラリッサは私が到着した時、確かに生きていました。ローマンから危害も加えられていなかった」
「……」
「ローマンは私にある伝言を言いました。『レオンハルトに人質の命と引き換えに自死しろ』と」
「──っ!!!」
「私はその瞬間、迷ってしまったのです。迷いが表情に出てしまった。未熟なばかりに……だから……」
「──どうなったのですか?」
コルネリアは体中の震えを止めるために唇を噛みしめる。
リュディーは、小さな声で言った。
「クラリッサがローマンの持っていたナイフを奪い、自分の胸に突き刺したのです」
「──っ!!!」
あまりの衝撃さにコルネリアはめまいがするほどだった。
大丈夫ですか、と尋ねられた声すらも遠く感じる。
「それで……彼女……まさか……」
「亡くなりました。私の目の前で」
コルネリアの瞳からは彼女の知らぬ間に涙が零れ落ちていた。
「私からこれ以上話せることはありません。これ以上は……」
その苦しそうな表情と唇を噛みしめて流れた血を見て、彼の自責の念を深く感じた。
「彼女、クラリッサは私が到着した時、確かに生きていました。ローマンから危害も加えられていなかった」
「……」
「ローマンは私にある伝言を言いました。『レオンハルトに人質の命と引き換えに自死しろ』と」
「──っ!!!」
「私はその瞬間、迷ってしまったのです。迷いが表情に出てしまった。未熟なばかりに……だから……」
「──どうなったのですか?」
コルネリアは体中の震えを止めるために唇を噛みしめる。
リュディーは、小さな声で言った。
「クラリッサがローマンの持っていたナイフを奪い、自分の胸に突き刺したのです」
「──っ!!!」
あまりの衝撃さにコルネリアはめまいがするほどだった。
大丈夫ですか、と尋ねられた声すらも遠く感じる。
「それで……彼女……まさか……」
「亡くなりました。私の目の前で」
コルネリアの瞳からは彼女の知らぬ間に涙が零れ落ちていた。
「私からこれ以上話せることはありません。これ以上は……」
その苦しそうな表情と唇を噛みしめて流れた血を見て、彼の自責の念を深く感じた。