苦しむ老婆の様子を見ていたからこそ思う。
(レオンハルト様にあのような思いはさせたくない……でもどうしたら……)
コルネリアは何か自分に出来ないかと必死に思考を巡らせるが、答えは見つからない。
その時、ふと足元にある花を見つける。
(この花……)
それは白い花でコルネリアが幼い頃、教会で出会った頃にレオンハルトといた庭にあった草と同じだった。
白く小さな花を咲かせているそれは、誰かに踏まれたのか茎の部分が折れてしまっている。
曲がってしまった茎は栄養を与えても元には戻らないだろう。
コルネリアは少しの間考えると、その花に自分の手をかざしてみる。
(お願い、元気になって……)
茎の折れてしまっていた花は少しずつではあるが生気を取り戻し、また再び真っすぐに太陽のほうを向いた。
失った聖女の力が戻ってきているかもしれないと思ったコルネリアは、急いで病室へと戻る。
「コルネリア様?」
「できるかどうかわからない、でもやってみる」
そう言ってレオンハルトの近くに寄ると、先程やったように手のひらを禍々しさを放つ胸にかざす。
「──っ!!」
(レオンハルト様にあのような思いはさせたくない……でもどうしたら……)
コルネリアは何か自分に出来ないかと必死に思考を巡らせるが、答えは見つからない。
その時、ふと足元にある花を見つける。
(この花……)
それは白い花でコルネリアが幼い頃、教会で出会った頃にレオンハルトといた庭にあった草と同じだった。
白く小さな花を咲かせているそれは、誰かに踏まれたのか茎の部分が折れてしまっている。
曲がってしまった茎は栄養を与えても元には戻らないだろう。
コルネリアは少しの間考えると、その花に自分の手をかざしてみる。
(お願い、元気になって……)
茎の折れてしまっていた花は少しずつではあるが生気を取り戻し、また再び真っすぐに太陽のほうを向いた。
失った聖女の力が戻ってきているかもしれないと思ったコルネリアは、急いで病室へと戻る。
「コルネリア様?」
「できるかどうかわからない、でもやってみる」
そう言ってレオンハルトの近くに寄ると、先程やったように手のひらを禍々しさを放つ胸にかざす。
「──っ!!」