その男らしく角ばっている大きな手に自分の手を添えると、そのままドレスの裾をもう片方の手で持ち、ゆっくりと階段を上っていく。
階段の最上階に着くと、ホールの中が見渡せて、そしてその人の多さと華やかさにコルネリアは一瞬くらりとした。
「あら、レオンハルトっ!」
なんとも可憐で美しく高い声で名を呼ばれたレオンハルトは、声のしたほうへと顔を向ける。
コルネリアも同じように身体ごとそちらに向けると、なんとも可愛らしいひらっとした赤と白を基調としたドレスを身に纏った少女がいた。
「クリスティーナ」
その名を聞いてコルネリアは思わず彼女のほうに向けてお辞儀をする。
この国にいて彼女の存を知らぬ者はいないであろう。
クリスティーナ──この国の王女であり、彼女の美貌と品の良さ、そして知識の豊富さは他国にも名が轟くほど評判がいい。
テレーゼからレオンハルトとクリスティーナは少し年は離れているが幼馴染であり、仲がいいことも聞いていたので、すぐさま挨拶をする。
「あなたがコルネリア様?」
「はい、お初にお目にかかります」
「レオンハルトがいつもお世話になっております」
階段の最上階に着くと、ホールの中が見渡せて、そしてその人の多さと華やかさにコルネリアは一瞬くらりとした。
「あら、レオンハルトっ!」
なんとも可憐で美しく高い声で名を呼ばれたレオンハルトは、声のしたほうへと顔を向ける。
コルネリアも同じように身体ごとそちらに向けると、なんとも可愛らしいひらっとした赤と白を基調としたドレスを身に纏った少女がいた。
「クリスティーナ」
その名を聞いてコルネリアは思わず彼女のほうに向けてお辞儀をする。
この国にいて彼女の存を知らぬ者はいないであろう。
クリスティーナ──この国の王女であり、彼女の美貌と品の良さ、そして知識の豊富さは他国にも名が轟くほど評判がいい。
テレーゼからレオンハルトとクリスティーナは少し年は離れているが幼馴染であり、仲がいいことも聞いていたので、すぐさま挨拶をする。
「あなたがコルネリア様?」
「はい、お初にお目にかかります」
「レオンハルトがいつもお世話になっております」