なんとなく柔らかい材質で、人差し指でちょんと押すと少しへこんですぐに反発しながら元の形状に戻る。
自分の部屋の壁はこんな柔らかいものではなかったような気がする、とふと考えながら天井を仰いだその瞬間、触っていた壁が急に奥へと移動してエリーヌは前に転げそうになった。
「うわっ!!」
壁は数十センチ前にずれた後にそのまま真っ暗な空間が現れる。
勢いよくそこに飛び込む形になってしまったエリーヌはそのまま暗闇に身を投じた──
「う……いたた……」
絨毯のおかげでひどい怪我はしなかったが、手と膝あたりが少し痛む。
じんじんとする身体を起こしながら暗闇の中でぼうっと光る奥に視線を向けた。
(光……?)
辺りを見回しても真っ暗で本とんどよく見えない。
かすかに奥の光が漏れ出ているおかげで、壁と大きな本棚がいくつか見える。
エリーヌはひとまず光がするほうへとゆっくりと歩いていく。
光は扉の小窓から漏れているものだとわかって、その小窓から覗こうとするがガラスの細工が細かく中が見えない。
好奇心と恐怖心が入り交じりながらも、今回は好奇心が勝った。
自分の部屋の壁はこんな柔らかいものではなかったような気がする、とふと考えながら天井を仰いだその瞬間、触っていた壁が急に奥へと移動してエリーヌは前に転げそうになった。
「うわっ!!」
壁は数十センチ前にずれた後にそのまま真っ暗な空間が現れる。
勢いよくそこに飛び込む形になってしまったエリーヌはそのまま暗闇に身を投じた──
「う……いたた……」
絨毯のおかげでひどい怪我はしなかったが、手と膝あたりが少し痛む。
じんじんとする身体を起こしながら暗闇の中でぼうっと光る奥に視線を向けた。
(光……?)
辺りを見回しても真っ暗で本とんどよく見えない。
かすかに奥の光が漏れ出ているおかげで、壁と大きな本棚がいくつか見える。
エリーヌはひとまず光がするほうへとゆっくりと歩いていく。
光は扉の小窓から漏れているものだとわかって、その小窓から覗こうとするがガラスの細工が細かく中が見えない。
好奇心と恐怖心が入り交じりながらも、今回は好奇心が勝った。