朝の眩しい日差しではなく少し落ち着いた昼下がりの光でエリーヌは目が覚めた。
「ん……」
ゆっくりと身体を起こして目をひとこすり。
ぼうっとする頭をなんとか動かそうと、じーっと真っ白のシーツを見つめて思考を開始しようとするがうまくいかない。
涼やかな風がカーテン越しに入ってきて彼女の頬を撫でていく。
風のしたほうへと顔を向けるとなんとなく朝ではないことは理解できた。
(あれ、今何時だろう?)
そう思った瞬間に突然誰かに掴まれた左手にびくりとする。
「──っ!」
大きく身体をビクリと揺らして掴まれている左手のほうを見ると、心配そうにこちらを覗き込む彼の姿があった。
「ア……ンリさ、ま……」
「よかった、どこも痛くないかい?」
そう言われて突然フラッシュバックしたようにあの光景が思い浮かんだ。
(そう……ゼシフィード様に……それで、アンリ様が……)
その時は気が動転していてうまく処理できなかった情報が一気に自らの脳内に刻み込まれていく。
「ん……」
ゆっくりと身体を起こして目をひとこすり。
ぼうっとする頭をなんとか動かそうと、じーっと真っ白のシーツを見つめて思考を開始しようとするがうまくいかない。
涼やかな風がカーテン越しに入ってきて彼女の頬を撫でていく。
風のしたほうへと顔を向けるとなんとなく朝ではないことは理解できた。
(あれ、今何時だろう?)
そう思った瞬間に突然誰かに掴まれた左手にびくりとする。
「──っ!」
大きく身体をビクリと揺らして掴まれている左手のほうを見ると、心配そうにこちらを覗き込む彼の姿があった。
「ア……ンリさ、ま……」
「よかった、どこも痛くないかい?」
そう言われて突然フラッシュバックしたようにあの光景が思い浮かんだ。
(そう……ゼシフィード様に……それで、アンリ様が……)
その時は気が動転していてうまく処理できなかった情報が一気に自らの脳内に刻み込まれていく。