聞き覚えのある声に振り返ると、そこにはアンリの姿があった。
「アンリ様? どうして」
「エリーヌこそ」
まさかの遭遇に驚きを隠せない二人は、きょとんとしてその場に立ち尽くす。
その様子を気にすることなくアンリの後ろから現れたディルヴァールがロザリアに声をかけた。
「お待たせいたしました。準備ができたようです」
「かしこまりました」
ロザリアは彼の言う”準備”が何かわかったようで、エリーヌを誘導する。
皆でそろって外に出たとき、ようやくそれはわかった──
「「「おめでとうございます!!」」」
大勢の民衆の声がカフェから出てきたエリーヌとアンリに向けられている。
「え?」
「これは……?」
二人を囲うように町人が大勢集まり、そして口々に祝いの言葉をかけながら拍手をしている。
さらに建物の上からは花びらが多く巻かれており、二人の視界を華やかに彩った。
「ご結婚おめでとうございます。坊ちゃん」
手に二人への贈り物を持った年配の女性がエリーヌとアンリに歩み寄って来る。
「おや、ジュリア町長ではないか」
「え……?!」
「アンリ様? どうして」
「エリーヌこそ」
まさかの遭遇に驚きを隠せない二人は、きょとんとしてその場に立ち尽くす。
その様子を気にすることなくアンリの後ろから現れたディルヴァールがロザリアに声をかけた。
「お待たせいたしました。準備ができたようです」
「かしこまりました」
ロザリアは彼の言う”準備”が何かわかったようで、エリーヌを誘導する。
皆でそろって外に出たとき、ようやくそれはわかった──
「「「おめでとうございます!!」」」
大勢の民衆の声がカフェから出てきたエリーヌとアンリに向けられている。
「え?」
「これは……?」
二人を囲うように町人が大勢集まり、そして口々に祝いの言葉をかけながら拍手をしている。
さらに建物の上からは花びらが多く巻かれており、二人の視界を華やかに彩った。
「ご結婚おめでとうございます。坊ちゃん」
手に二人への贈り物を持った年配の女性がエリーヌとアンリに歩み寄って来る。
「おや、ジュリア町長ではないか」
「え……?!」