相変わらず朝の弱いエリーヌは、朝の日差しの気配を感じながらも眠たい目をこすっては再び目を閉じてしまう。
朝とはいえだいぶ夏の暑さが出てきたこの頃は、無理矢理起こされるような気がして余計に苦手だった。
「う~ん……」
「おはようございます、エリーヌ様」
「むう……」
もう慣れた手つきでエリーヌを起こすと、水の入ったコップを手渡す。
喉が渇いていたのかそれを一気に飲み干したエリーヌは、ようやく起きたというように伸びをする。
「おはようございます、エリーヌ様」
「おはようございます」
髪を梳きながらロザリアはエリーヌに今日の予定について伝える。
「エリーヌ様、本日少々お仕事をお願いしたく」
「え? 私にできることがあるのですか?」
「はい、奥様しかできないことでございます」
ロザリアは形のいい唇を上にあげて言った──
◇◆◇
ロザリアと共に馬車に乗り、エリーヌは町に降り立った。
先日買い物に来たばかりであったが、やはり彼女にとってここはとても好みであったようで、何度も周りを見渡しては嬉しそうにする。
朝とはいえだいぶ夏の暑さが出てきたこの頃は、無理矢理起こされるような気がして余計に苦手だった。
「う~ん……」
「おはようございます、エリーヌ様」
「むう……」
もう慣れた手つきでエリーヌを起こすと、水の入ったコップを手渡す。
喉が渇いていたのかそれを一気に飲み干したエリーヌは、ようやく起きたというように伸びをする。
「おはようございます、エリーヌ様」
「おはようございます」
髪を梳きながらロザリアはエリーヌに今日の予定について伝える。
「エリーヌ様、本日少々お仕事をお願いしたく」
「え? 私にできることがあるのですか?」
「はい、奥様しかできないことでございます」
ロザリアは形のいい唇を上にあげて言った──
◇◆◇
ロザリアと共に馬車に乗り、エリーヌは町に降り立った。
先日買い物に来たばかりであったが、やはり彼女にとってここはとても好みであったようで、何度も周りを見渡しては嬉しそうにする。