「もちろんです。お酒のこと、たくさん教えてください」
「なんだか……あ、いやっ! なんでもない!」
「……?」

 アンリは何かを飲み込むように酒を一気に飲み干す。


(『教えてください』に下心を感じたなんて、言ったら絶対嫌われるっ!!!!!)


「──??」

 不思議そうに見つめるエリーヌの瞳がまた純真そのもので、何か自分が穢れたもののように感じたアンリだった──