自分のことを心配してくれていると気づいたエリーヌは、ちょこんと頭を下げる。
「大丈夫です。屋敷を探索させていただいておりました」
「そうか、好きに見てくれて構わないから」
「ありがとうございます。あ……」
そこまで話していてようやく贈り物のことを思い出してアンリに歩み寄る。
「アンリ様、今少しお時間をいただくことはできますか?」
「え? あ、ああ。大丈夫だけど……外は肌寒いから中に入って」
扉を広げて身体でドアをせき止めると、彼女を呼び寄せる。
ありがとうございます、と一言礼を言った後でエリーヌはアンリの招いた部屋に入った。
(すごい本の数……)
エリーヌの部屋にも数多くの本があったが、比べ物にならないほどの本棚の大きさと本の数──
家具はやはりヴィンテージものが多くあり、年代物の机やソファなどがある。
(重厚感のあるお部屋……)
「私の執務室だよ。多くは研究室にいるけど、たまにこちらでも仕事をしている」
前に書類を研究室に持ち込んで土まみれにしてディルヴァールにこっぴどく叱られたんだ、なんて頭を掻きながら話す。
「大丈夫です。屋敷を探索させていただいておりました」
「そうか、好きに見てくれて構わないから」
「ありがとうございます。あ……」
そこまで話していてようやく贈り物のことを思い出してアンリに歩み寄る。
「アンリ様、今少しお時間をいただくことはできますか?」
「え? あ、ああ。大丈夫だけど……外は肌寒いから中に入って」
扉を広げて身体でドアをせき止めると、彼女を呼び寄せる。
ありがとうございます、と一言礼を言った後でエリーヌはアンリの招いた部屋に入った。
(すごい本の数……)
エリーヌの部屋にも数多くの本があったが、比べ物にならないほどの本棚の大きさと本の数──
家具はやはりヴィンテージものが多くあり、年代物の机やソファなどがある。
(重厚感のあるお部屋……)
「私の執務室だよ。多くは研究室にいるけど、たまにこちらでも仕事をしている」
前に書類を研究室に持ち込んで土まみれにしてディルヴァールにこっぴどく叱られたんだ、なんて頭を掻きながら話す。