そのすぐ横に大きな植物園のような空間があり、ガラス越しに中を眺めてみる。
(たくさん植物があるわね。それと見たことがない花がたくさん)
興味深く身を乗り出してみていると、その植物園の中にアンリの姿があるのが見えた。
(あ、アンリ様だわ)
彼は何かガラスの容器に液体を入れてそれを様々な方向から眺めている。
そしてそれを霧吹きのようなものに移し替えると、そのまま近くにある植物に吹きかける。
(植物にかけてるってことは毒……じゃないわよね?)
何かの実験なのか、それとも水や栄養なのか、エリーヌにはわからなかった。
すると、ふとアンリがこちらを見てエリーヌの姿を捉えた。
「──っ!!」
エリーヌは慌てて姿勢を正して頭を下げると、アンリはあたふたとして少し後に右手をあげる。
(よかった……少し笑ってらっしゃる。嫌われてはないのかしら)
胸をなでおろしたエリーヌはもう一度軽く会釈をしてその場を去った。
廊下を歩いている途中で向こうからロザリアが歩いて来るのが見えた。
「エリーヌ様、植物園に行かれたのですか?」
「いいえ、外から見せていただいただけです」
(たくさん植物があるわね。それと見たことがない花がたくさん)
興味深く身を乗り出してみていると、その植物園の中にアンリの姿があるのが見えた。
(あ、アンリ様だわ)
彼は何かガラスの容器に液体を入れてそれを様々な方向から眺めている。
そしてそれを霧吹きのようなものに移し替えると、そのまま近くにある植物に吹きかける。
(植物にかけてるってことは毒……じゃないわよね?)
何かの実験なのか、それとも水や栄養なのか、エリーヌにはわからなかった。
すると、ふとアンリがこちらを見てエリーヌの姿を捉えた。
「──っ!!」
エリーヌは慌てて姿勢を正して頭を下げると、アンリはあたふたとして少し後に右手をあげる。
(よかった……少し笑ってらっしゃる。嫌われてはないのかしら)
胸をなでおろしたエリーヌはもう一度軽く会釈をしてその場を去った。
廊下を歩いている途中で向こうからロザリアが歩いて来るのが見えた。
「エリーヌ様、植物園に行かれたのですか?」
「いいえ、外から見せていただいただけです」