廊下での思わぬ出会いから自室に戻ったエリーヌは、ふうと息を吐いて考えを巡らせていた。
(あああああーーーーーー!! どうしましょう、何か不快なことをしてしまっていたらどうしましょう……! 離婚でしょうか?! それとも……毒の実験台……?!)
良からぬことを思い巡らせて再び身体を震わせると、今度は落ち着きなく部屋をうろうろとする。
ベッドのところに行っては座らずにそのまま窓際へ、窓際から外国語で書かれた本がたくさんある本棚へ。
その次にまたベッドのほうへ向かって今度は座るも、落ち着かずにすぐに立ち上がって水を飲みに行く──
何往復かそれを繰り返して頭を忙しく回転させてみて、ようやく一つの考えにたどり着いた。
(よし、何かお詫びの品をお届けしましょう)
そう思い何か自分の得意なことを探してみる。
あ、と一つ思いついて手を喉に当てた後に息を吸って口を大きく開いてみた。
「────」
しかし、鳥のさえずりとわずかな風の音が響くばかりで出したいものが出せない。
「やっぱり、歌えない……」
(あああああーーーーーー!! どうしましょう、何か不快なことをしてしまっていたらどうしましょう……! 離婚でしょうか?! それとも……毒の実験台……?!)
良からぬことを思い巡らせて再び身体を震わせると、今度は落ち着きなく部屋をうろうろとする。
ベッドのところに行っては座らずにそのまま窓際へ、窓際から外国語で書かれた本がたくさんある本棚へ。
その次にまたベッドのほうへ向かって今度は座るも、落ち着かずにすぐに立ち上がって水を飲みに行く──
何往復かそれを繰り返して頭を忙しく回転させてみて、ようやく一つの考えにたどり着いた。
(よし、何かお詫びの品をお届けしましょう)
そう思い何か自分の得意なことを探してみる。
あ、と一つ思いついて手を喉に当てた後に息を吸って口を大きく開いてみた。
「────」
しかし、鳥のさえずりとわずかな風の音が響くばかりで出したいものが出せない。
「やっぱり、歌えない……」