「確かエリーヌちゃんのことを見に行くって裏庭園に行ったわね」
「え、なんかやだ!! あの二人いい感じじゃない!?」
「え? そうかしら!? 二人が結婚なんてしたら、私達……きゃあー!!」
どんどん膨らむ夢と妄想でまたお茶が進む──
一方、エリーヌは鼻歌混じりに花を摘んでは遊んでいた。
「ふんふん~ふ~ん! おおきなおふねが~」
その声は次第に大きくなり、向こうの方にかすかに見える海に向かって奏でる。
まだ少しだけ拙い発音ではあるが、のびやかに楽しそうに歌っていた。
「せんとうが~」
「『船頭』だよ。そこは」
可愛らしい金髪を靡かせて振り返ると、そこにはシルバーの髪をきらきらと輝かせた少年がいた。
少女はこくっと首を傾けると、意味がわからないというようにじっと彼の瞳を見つめる。
ゆっくりと少女の隣に立つと、海を見て彼は少女に教えた。
「船頭は船をこぐ人だよ」
「おふねを?」
「そう」
爽やかな夏風が二人をふんわりと包み込む。
「もう一度歌ってくれない?」
「え?」
「歌、君の歌が聞きたいんだ」
「えりーぬの、ですか? はい! いいですよ!」
「え、なんかやだ!! あの二人いい感じじゃない!?」
「え? そうかしら!? 二人が結婚なんてしたら、私達……きゃあー!!」
どんどん膨らむ夢と妄想でまたお茶が進む──
一方、エリーヌは鼻歌混じりに花を摘んでは遊んでいた。
「ふんふん~ふ~ん! おおきなおふねが~」
その声は次第に大きくなり、向こうの方にかすかに見える海に向かって奏でる。
まだ少しだけ拙い発音ではあるが、のびやかに楽しそうに歌っていた。
「せんとうが~」
「『船頭』だよ。そこは」
可愛らしい金髪を靡かせて振り返ると、そこにはシルバーの髪をきらきらと輝かせた少年がいた。
少女はこくっと首を傾けると、意味がわからないというようにじっと彼の瞳を見つめる。
ゆっくりと少女の隣に立つと、海を見て彼は少女に教えた。
「船頭は船をこぐ人だよ」
「おふねを?」
「そう」
爽やかな夏風が二人をふんわりと包み込む。
「もう一度歌ってくれない?」
「え?」
「歌、君の歌が聞きたいんだ」
「えりーぬの、ですか? はい! いいですよ!」