数時間後にゼシフィードはこの事態を知ることとなった。

「アンリが来ただと!?」
「あ、は、はい! それでロラ様を連れて……」
「黙れっ!!」

 衛兵はゼシフィードの傍にいた兵に殴られて床に倒れる。

「ビズリーといい、アンリといい、私の邪魔をするのは許さん!」

 ゼシフィードはふと床に見覚えのあるネックレスが落ちているのに気づく。

「エリーヌの、だと……? ふ、ふふ……あははは! あいつら、絶対に許さない……」

 そのネックレスを彼は冷たい床に叩きつけた──