そこにはかなり古い絵で植物が描かれており、エリーヌには読めない言語で何か文字がたくさん書かれていた。
「弟の目を調べている時に昔見た文献なんだけど、その時は気づかなかった。弟も毒草に触れたとき、ベリーの香りがしたと言っていたんだ」
「え!?」
「俺はそれを甘酸っぱい香りだと認識してしまった。しかし、違ったんだ。おそらくもっと甘い香りで酸味はないに等しいのかもしれない」
アンリは一つページをめくってある文字のところで指を指す。
「ここ、甘美な香りと記されている。もしかするとこれは甘い香りのことではないかと」
そこで二人は目を合わせる。
エリーヌは彼の言いたいことがわかった。
「俺はそもそも原因となった毒草を間違って認識していたかもしれない。それに……」
「はい、もしかして……」
二人は同じ想定を思い浮かべた。
(エリーヌが歌声を失った原因は毒草であり、その毒草はルイスが色を失ったものと同じかもしれない)
新たな希望が見えたアンリはすぐさま文献の読み込みを始めた。
エリーヌも共にその研究を手伝うことにした──
「弟の目を調べている時に昔見た文献なんだけど、その時は気づかなかった。弟も毒草に触れたとき、ベリーの香りがしたと言っていたんだ」
「え!?」
「俺はそれを甘酸っぱい香りだと認識してしまった。しかし、違ったんだ。おそらくもっと甘い香りで酸味はないに等しいのかもしれない」
アンリは一つページをめくってある文字のところで指を指す。
「ここ、甘美な香りと記されている。もしかするとこれは甘い香りのことではないかと」
そこで二人は目を合わせる。
エリーヌは彼の言いたいことがわかった。
「俺はそもそも原因となった毒草を間違って認識していたかもしれない。それに……」
「はい、もしかして……」
二人は同じ想定を思い浮かべた。
(エリーヌが歌声を失った原因は毒草であり、その毒草はルイスが色を失ったものと同じかもしれない)
新たな希望が見えたアンリはすぐさま文献の読み込みを始めた。
エリーヌも共にその研究を手伝うことにした──