「ねえ、お母さん。何で七音なんて変な名前をつけたの?」
家に帰ってお母さんに聞いてみた。
「変じゃないわよ。何にでもなれるように、誰からも愛されるようにそんな願いを込めたのよ。それと、大切なのがもう1つ。どこにいてもお母さんが見つけられるように」
「そっか。ありがと」
自分の部屋に帰る。そして考える。
お母さんの話を。苗字もクラスも知らない世翔の話を。
明日、世翔に話そう。
私も好きじゃないけど気に入ったよって。