一ページ
ナレーション「魔王軍はその占領した国にあるお城を本拠地とすることになった」

魔王軍達が国を占領し喜んでいる姿

ナレーション「それから数十年後、魔王軍は世界の半分ぐらいを支配していた」

ナレーション「そしてネクロも成人し魔王軍の隊長になっていた」

二ページ

ナレーション「魔王軍はまた国に攻め込もうしていた」

夜、野外でテーブルに地図を広げ作戦会議をしている
ネクロ「次はバロン王国を攻めるぞ」

ネクロ「日時は一週間後、奇襲攻撃を仕掛ける」

作戦会議が終わりネクロは一人、テントの中にいた。

三ページ
ネクロはテントの中で誰かを待っている表情をする

そこへネクロの男の部下のザイネがやってくる
ザイネ「ネクロ様、こんな時間に何の要件でしょうか?」

ネクロは深刻な表情をする
ネクロ「実はザイネに伝えたいことがある」

ザイネ「何でしょうか、ネクロ様」

四ページ
ネクロ「俺はダンケの行動に賛同できない。いくら人間が敵だからといって皆殺して絶滅させるのは違う」

ネクロ「だから人間を皆殺しするのではなく共存しお互い助け合うことが正しいと思う」

ザイネは深く頷きこう話す
ザイネ「ネクロ様、私も同じ思いを抱いています。人間との共存こそが新たな秩序の構築だと信じています」

ネクロ「ありがとう、ザイネ。だが、今の父をもはや誰にも止められない……」

五ページ
ザイネ「でもネクロ様、他にも共感を抱く者たちが現れたら力を合わせて、ダンケに立ち向かうことがいずれできるかもしれません」

ネクロ「そうかもな」

ネクロ「それで俺の考えに賛同してくれるザイネに頼み事がある」

ザイネ「何でしょうか?ネクロ様」

六ページ
次の日
ザイネとネクロがバロン王国の中に潜入しフードを被り顔を隠しながら歩いている

ザイネ「ネクロ様。バロン王国の人たちに我々魔王軍が奇襲攻撃してくることを伝えるのですよね」

ネクロ「そうだ、それでなるべく多くの人にこの国から逃げてもらう」

ザイネは疑問な顔をする
ザイネ「でもネクロ様。どうやって魔王軍が攻め込んでくるということを信じさせるのですか?」

七ページ
ネクロ「その方法はある」

ネクロはザイネにとあることを言う

ザイネ「これなら信じてもらえるかもしれませんね!」

そして人がたくさんいる広場に着いたネクロとザイネ

八ページ

ネクロ「じゃあ、やるぞ」

ザイネ「はい、ネクロ様」

ネクロとザイネは大きな声で魔王軍がバロン王国に攻め込んでくることを言った。

ネクロ「もうすぐ魔王軍がこの国に攻め込んでくるぞ!」

九ページ

バロン王国の人々はネクロとザイネの方へ注目をする

バロン王国の国民が一人がネクロの方に近づきこう言う
バロン国民1「それって本当なのか?嘘じゃないのか?」

ザイネ「疑うならこれを見て下さい」

十ぺージ
ザイネはその人とその周りにいる人に魔王軍が作成したバロン王国に奇襲攻撃する作戦図を見せた。

ネクロ「さらにこれを見てください」
そう言い魔法で映像を映し出し近くまで魔王軍が迫っているのを見せた。

バロン国民1「まじかよ……」
バロン国民2「これやばいぞ」

そこにいる人たちがざわつき始める

ナレーション「そしてそのこと徐々に人から人へ伝わっていき国中がパニックになったのだ」

十一ページ

国外へ逃げようとする多くのバロン国民

バロン王国城にて

バロン国王の執事「国王様。現在、街の中で魔王軍が我が国に近いうちに攻め込んでくるという情報が流れ国民がパニックになっております」

バロン国王「その情報は本当なのか?」

バロン国王の執事「それは私にはわかりません」

十二ページ

ネクロ「それは本当ですよ」
透明になる魔法を使い城に忍び込んだフードで顔を隠したネクロとザイネはその魔法を解いて姿を現す。

バロン国王「あんたらは何者なんだ」

ザイネ「私達が何者かは言えませんがこれを見てください」

十三ページ
ネクロは魔法で映像を映し出し近くまで魔王軍が迫っているのを見せた。

国王と執事は驚いた顔をする

そしてザイネは国王にとある紙を見せる。

ザイネ「国王様、これを見てください」

十四ページ

バロン国王「これは……」
魔王軍が作成したバロン王国に奇襲攻撃する作戦図を見せた。

ザイネ「魔王軍が作成したバロン王国に奇襲攻撃する作戦図です」

ザイネ「魔王軍は六日後、バロン王国のアルカ地区に奇襲攻撃をする計画を立てています」

バロン国王険しい表情をする
バロン国王「これは、我が国は危機に瀕しているということか…」

十五ページ
ザイネ「はい。なので国王様、バロン軍にはアルカ地区に兵を固めるように指示してください」

バロン国王「そうか、わかった。それでもう一度、質問するがあなた達は何者なんだ」

ネクロ「先ほども言いましたが何者かは詳しく言えませんがこれだけは言えます」

ネクロ「俺達は人間と魔族の共存を望む者です」
そう言いネクロとザイネは姿を消す。

十六ページ

街中がパニックになっている中、ネクロとザイネがフードを被りながらバロン王国の街中を歩いている

ネクロ「これで少しは役に立てたかな」

ザイネ「そう思いますよ」

そう話しているとネクロとザイネは大きい荷物を背負って苦しそうなお姉さんを見つける
十七ページ

ネクロがそのお姉さんに近づきこう言う
ネクロ「お姉さん、荷物重そうだから持ちますよ」

お姉さん「それは助かるわ。じゃあ、私の家まで荷物を持っていって」

ネクロ「わかりました」

ザイネ「ネクロ様、私が持ちますよ」

ネクロ「いや、俺が持つ」

十八ページ

お姉さんの家に着く
お姉さん「どうもありがとう。よかったら私の料理を食べない?」

お姉さん「私の家の隣の店は私がやっている食堂なの」

ネクロとザイネはお腹が鳴る

十九ページ

ネクロ「食べるか」

ザイネ「そうですね」

お姉さんの料理を食べる ネクロとザイネ

ネクロ ザイネ「うまい!」

二十ページ

お姉さん「それはよかった」

お姉さん「それであなた達……魔族でしょ」

ネクロ ザイネ「あっ、バレた……」
ネクロとザイネは焦る表情をする