また私の中の何かが警報を鳴らし始めた、その時だった。
突然頭上のモニターが賑やかな音楽を鳴らし始めた。
その画面には『ストライク!』の文字と共にキャラクターたちが躍り出すアニメーションが映し出されている。
はっと前方を見ると私の投げたボールがすべてのピンを倒していたらしく、つまり私は、生まれて初めてのストライクを見逃したようだった。
「ストライクおめでとうございまーす!」
呆然とする私たちの前に、お兄さんのマサキさんが陽気な声でやってきた。
「おっ、ラストか! ギリギリだったねー危ない危ない」
ピンクの造花で作られたレイを私の頭から被せると、まだ事態を飲み込めずに呆然とする私を「ハイチーズ!」とポラロイドカメラで撮影した。
「はい、これストライクの景品です」
そう言ってマサキさんは、私の手のひらに半目で映る私の写真と、ウキウキボウルのロゴが入ったカードサイズの封筒をのせた。
「あけてみていいよ」
不審に思いながら中に入ってるカードを取り出してみる。
【初ストライク、おめでとう!】
それは、斜め気味の文字だった。
マサキさんは言葉を失う私の頭に優しく手を置いて、慈愛に満ちた笑顔に涙を浮かべ、声を震わせる。
「茅野ちゃん。 〝いつもの場所〟に、行ってやって」
突然頭上のモニターが賑やかな音楽を鳴らし始めた。
その画面には『ストライク!』の文字と共にキャラクターたちが躍り出すアニメーションが映し出されている。
はっと前方を見ると私の投げたボールがすべてのピンを倒していたらしく、つまり私は、生まれて初めてのストライクを見逃したようだった。
「ストライクおめでとうございまーす!」
呆然とする私たちの前に、お兄さんのマサキさんが陽気な声でやってきた。
「おっ、ラストか! ギリギリだったねー危ない危ない」
ピンクの造花で作られたレイを私の頭から被せると、まだ事態を飲み込めずに呆然とする私を「ハイチーズ!」とポラロイドカメラで撮影した。
「はい、これストライクの景品です」
そう言ってマサキさんは、私の手のひらに半目で映る私の写真と、ウキウキボウルのロゴが入ったカードサイズの封筒をのせた。
「あけてみていいよ」
不審に思いながら中に入ってるカードを取り出してみる。
【初ストライク、おめでとう!】
それは、斜め気味の文字だった。
マサキさんは言葉を失う私の頭に優しく手を置いて、慈愛に満ちた笑顔に涙を浮かべ、声を震わせる。
「茅野ちゃん。 〝いつもの場所〟に、行ってやって」