いつの間にか。
 私と彼の間で使われている『あと5分』というお決まりの言葉。
 その言葉が言われなくなる。
 そうなるくらい、甘くて深くて激しい愛に包まれていた。







 しばらくして。
 落ち着いた私と彼は。
 ベッドで静かに寄り添っている。



 そのときも。
 彼は私の髪にやさしく触れ、そっとおでこにキスをする。


 感じる、とても。

 快感。
 押し寄せる、その波が。





 やっぱり。
 なっている、すっかり。
 彼の中毒に。


 彼という存在。
 なっている、快感そのものに。



 もう離れたくない。


 そう思いながら。
 ぎゅっと彼に抱きついた。