そう言って、玻玖はすべてを打ち明けた。


和葉が生まれ変わり、誕生する年月を把握していた玻玖は、その数年前に転生をはたした。


そして、生まれてきた和葉に人知れず『言ノ葉ノ術』をかけた。


なぜなら、瞳子の生まれ変わりである和葉もまた、『森羅万象ノ術』をその身に宿していたからである。


玻玖はだれかに気づかれる前に、『言ノ葉ノ術』によってその力が発動しないように抑えたのだった。


「俺は、瞳子の母のような強力な『封印ノ術』は使えない。だから、『言ノ葉ノ術』で和葉の精神を支配することしかできなかった」

「精神を…支配……」

「…ああ。和葉にどんなにつらく悲しい出来事が起こっても、精神が崩壊しないように。…瞳子はそれで、『森羅万象ノ術』が発動してしまったからな」


『言ノ葉ノ術』は、相手の精神を乗っ取る負の呪術。