片づけが終わると、透真くんは私を家まで送り、その後、歩いて帰宅した。
私はタクシーを呼ぶように言ったのだが、透真くんは大丈夫、と言って譲らなかった。
透真くんがなぜ徒歩を選んだのか、私には少し分かるような気がした。
帰宅すると父はまだ仕事に行っているようで、私はベッドに横たわって身体を休めた。
その時、受信音がして、透真くんから複数枚の写真が送られてきているのがわかった。
けれど、それを見ようか悩んで明日の朝に見ることにした。
今日は非日常を味わったせいか、写真を見る体力が残っていなかった。
ベッドに横になって、目を瞑る。
その瞬間、線香花火の光を失っていくあの瞬間が鮮明に思い出された。
そして、そのまま身体を預けた。
その2日後の夜中、私は入院した。