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「夢見病 予後」
口にしながら検索サイトに打ち込み、Enterキーを押す。
調べたくもないことほど調べてしまうのは、夜の陰鬱な雰囲気のせい。
夜が更けるのと比例するように苦しくなる呼吸と早くなる鼓動。
それには思わず、このまま楽になれたら、なんてことを思った。
週末の星絆との約束は破棄させてもらった。
体調は相変わらずだったが、気が乗らなかった。
きっと、夢見病の症状を調べすぎたからだと思う。
ひとり、閉め切った部屋でため息をつく。
溢れたそれは部屋中を駆け回り、私を部屋ごと飲み込んでいく。
なんとなく、今日は笑顔で振る舞える自信がなかった。
いつもならすぐに笑顔を作れるはずなのに、今日は口角がぴくりともしない。
「蒼来、そろそろ夕飯を食べに来たらどうだ?」
落ち込んでは寝る、を繰り返していたせいか、気づくと夕飯の時間になっていた。
今日は食欲も湧かないし、申し訳ないけれど断ることにした。
「今日はいいや、ごめんね」
「大丈夫か?」
「大丈夫。もう少しだけ寝ていたいの」
「わかった、おやすみ」
こういう時は決まって突き詰めないでくれるところがありがたい。
父の足音は徐々に小さくなり、音は低さを増していった。
どうしようもない感情を吐き出す術が見つからないまま、時間だけが過ぎ、また朝がやって来る。
「夢見病 予後」
口にしながら検索サイトに打ち込み、Enterキーを押す。
調べたくもないことほど調べてしまうのは、夜の陰鬱な雰囲気のせい。
夜が更けるのと比例するように苦しくなる呼吸と早くなる鼓動。
それには思わず、このまま楽になれたら、なんてことを思った。
週末の星絆との約束は破棄させてもらった。
体調は相変わらずだったが、気が乗らなかった。
きっと、夢見病の症状を調べすぎたからだと思う。
ひとり、閉め切った部屋でため息をつく。
溢れたそれは部屋中を駆け回り、私を部屋ごと飲み込んでいく。
なんとなく、今日は笑顔で振る舞える自信がなかった。
いつもならすぐに笑顔を作れるはずなのに、今日は口角がぴくりともしない。
「蒼来、そろそろ夕飯を食べに来たらどうだ?」
落ち込んでは寝る、を繰り返していたせいか、気づくと夕飯の時間になっていた。
今日は食欲も湧かないし、申し訳ないけれど断ることにした。
「今日はいいや、ごめんね」
「大丈夫か?」
「大丈夫。もう少しだけ寝ていたいの」
「わかった、おやすみ」
こういう時は決まって突き詰めないでくれるところがありがたい。
父の足音は徐々に小さくなり、音は低さを増していった。
どうしようもない感情を吐き出す術が見つからないまま、時間だけが過ぎ、また朝がやって来る。