夏休みの終わり。
 この街では、地元の祭りよりも大きめの祭りがバスで少し行ったところにある。
 そして、その日、僕−−深山空−−は、その祭りに誘われ行くことになっていた。
 それがまさか、いけなくなることになるとは誰も想像していなかっただろう。

 だって、僕はその日飛び降り自殺を図ったのだから。

 花火の輝く、暗い蒼い空の下で。