「............っ、あ、あぁ、」
〝納得いかない〟って、口ぶりの壱葉くん。
それでも、
屋上から出る扉の方に向かう壱葉くん。
その後ろ姿からも、
〝納得いかない〟感じが滲み出てる。
だったら........................
「.....................っ、壱葉くん!幸せにね!」
少しでも、壱葉くんが、
幸せになれるように言葉をかけた。
「っ、ごめん、」
そう最後に言って、
壱葉くんは屋上をあとにした。
ねぇ、壱葉くん。
私は、壱葉くんと幼なじみで幸せだったよ。
でもね...........................
謝るくらいなら、
最初から〝好き〟なんて言わないで欲しかった。
その心の中の言葉は、
──────永遠に壱葉くんに届かない。
fin.