「ねぇ、高ちゃん」
外を眺めながら、高ちゃんの名前を呼ぶ私。
「んー?」
この時間が、
──────永遠に続けばいいのに。
そう思いながら........................
「おじいちゃんと、おばあちゃんになっても、
こうやって2人で、縁側でお茶を飲もうね」
まったり流れる時間のなか、そう告げた。
すると、高ちゃんは.....................
「ふっ。それ、プロポーズじゃん」
「っ、さぁ、どうだろうね?」
高ちゃんに言われてから。
〝プロポーズ〟にも取れるような、
言葉を選択してしまったことに気づく私。
「まっ、俺もずっと、
さくらと、縁側でお茶を飲みたいよ」
そう言って、高ちゃんは、
私の手を──────ギュッと握った。
歳を取る前から、〝好きな人〟と、
縁側でお茶を飲めるのは奇跡だと思うんだ。
fin.