私がどう答えるのか審査されているような、そんな追い詰められた気になる。
ここは夏鈴に合わせるべき……?
選択を間違えるわけにはいかない。
思考が保身へと走った。
「……夢奈が悪いと思う」
それを声に乗せると言葉としての実体を持ち、胸の中に仄暗い感情が立ち込める。
けれど夏鈴はそんな私とは相反し、安堵したように両手を握ってくる。
「よかった! 紫苑は私の味方でいてくれると思った!」
「うん……」
胸の中に立ち込めた仄暗い感情の正体は、罪悪感と後ろめたさだった。
私は夢奈にも夏鈴にも合わせ、ふたりを悪く言ってしまった。
けれど気づかないふりをする。
だってこれは、嫌われないための選択だったのだ。
相手に合わせ、相手の気分を害さないための。
高校という檻の中で生き抜く方法――それは、嫌われず波風立たず自分を殺すことだ。

