【完】桜の降る日、君の隣で死ねますように


「はぁ……」


会話が途切れたところで、夏鈴が重いため息を吐きだした。


言葉はなくとも、そのため息の原因が男子たちではないことはわかった。


「どうしたの? 体調、まだ悪い?」


気遣うように視線を向ければ、夏鈴は力なく首を横に振った。


「最近ちょっと夢奈と喧嘩しちゃって」


昨日の夢奈の相談を思い出し、無意識のうちにごくりと喉を鳴らして唾を飲み込んでいた。


「どう、したの?」

「私が夢奈との予定ドタキャンしちゃったのが悪いんだけどさ、仕方ない時ってあるじゃん? 私だってドタキャンしたくてドタキャンしたわけじゃないし。それなのにたった一回だけでこんなに怒られるの、意味がわからないんだよね……」


そこで夏鈴は立ち止まり、私を見つめてきた。


「紫苑はどう思う?」