【完】桜の降る日、君の隣で死ねますように


HRは高校2年生で行われる修学旅行についてだった。

まだ4月のため班編成など具体的なことまでは進められていないが、今日は行先である奈良・京都について見識を深めようという授業内容らしい。

図書室やパソコン室などを使い、グループ毎に調べ学習を進める。


席の順で先生が振り分けたグループは、男子ふたりと夏鈴と一緒だ。

夏鈴は一日休んだけれど、無事昨日のうちに快復したらしい。


男子ふたりは常に行動を共にし、教室でもふたりでゲームや小説の話ばかりをしている。

彼らはグループ活動だというのに大して話し合うこともなく、図書室にさっさと行ってしまった。


残された私と夏鈴は、仕方なくパソコン室に向かう。


「ほんと男子って勝手~」

「ね」


廊下の窓から中庭が見える。

そのど真ん中に突如生え、魔法の木と呼ばれた桜はすでに散ってしまい、青々とした新緑を纏っている。