私は慎重になりながら頷く。
「うん、いいよ」
「実はね、この前ふたりで遊ぼうってなった時に、夏鈴ってば彼氏に呼ばれたからって私の予定ドタキャンしたの」
「え……?」
夢奈と夏鈴がふたりで遊ぼうとしていたなんて知らなかった。
話から察するに、そんなに前のことでもないみたいだ。
夢奈と夏鈴が昔から仲がいいのは知っているし、どんな流れで遊ぶことになったのかもわからない。
でも、誘われていないという事実が、私には大きなショックとなって降りかかってくる。
静かに背筋が冷えていく。
「ひどくない? 私だって予定あったけどずらしたし、映画のチケットだって買っちゃってたのに」
夢奈が綺麗にリップがの塗られた唇を尖らせる。
薄々感じていた。
夢奈と夏鈴の間には、私には入っていけない絆や関係ができていることに。
私は高校の教室の中で一緒に暇をつぶすだけの存在でしかないのだろうか。
遊びに誘うには取るに足らない存在なのだろうか。
……私は、必要とされていない……?

