なんとしてでも断ればよかったのかもしれない。
でもできなかったのだ。そう、できなかった。
私は親切で柊依に付き合ってあげてるだけ。
心の中で必死に言い訳を見つけていると、さっきの文言を未来日記に書いたらしい柊依が私に向かって視線を上げる。
「そうだ、俺屋上行ってみたいんだけどどう?」
もうどうにでもなれ。
そんな半ばやけくそな気持ちで頷きかけて、顎の動きが止まる。
「なに言ってるの? どうもこうも、屋上は施錠されてるじゃない」
立ち入り禁止の屋上は、安全面が考慮されているせいで鍵が施錠され、先生や関係者しか入れないようになっている。
行こうと思ったことなんてないし、近づいたことさえないけど、夏鈴が前に屋上に入れなかったと文句を言っていたのを聞いたことがある。
すると柊依は得意げに、顔の横で未来日記をぴらぴらとかざした。
「だから、俺たちにはこれがあるだろ」

