【完】桜の降る日、君の隣で死ねますように





放課後。

夢奈と夏鈴は、ふたりでチアリーディング部に向かい、私はひとりになった。


ひとりになり、ようやく息をつけた気がする。


ひとりになりたいのに、独りになりたくない。

そんな私は、ひどく欲張りだ。


クラスで独りになりたくないのだって、他人の目が気になるから。

――ああ、あの子は独りなんだ、かわいそう。

そう思われるのがみっともなくて恥ずかしいから。


早く帰ろうと、机の中から教科書を取り出す。


朝の登校は一緒だけど、帰りの下校は菫とは一緒ではない。

クラスが違うから授業が終わる時間もバラバラだし、帰る時間を合わせるのも手間だからだ。


菫はきっと今頃、大勢の友達に囲まれているはず。

私みたいに肩肘張ったり無理したりしなくても、自然体のままで人に囲まれる。

そんなふうに、私だってなりたかったのに。

なんで菫とは双子なのに、こんなに違うのだろう。