【完】桜の降る日、君の隣で死ねますように





そして翌日。

こんなに緊張しながら高校に向かうのは初めてかもしれない。


だって、未来日記なんていうバカげた存在の力が証明されてしまうかもしれないのだから。


幽霊やオカルトの類はいっさい信じてこなかった私。

目に見えるものがすべてだと思っている。

でも、その常識が覆されたりなんてしたら――……。


今日に限って、いつも隣を歩いている菫がいない。

菫は委員会の集まりで、先に家を出てしまった。

こんなに緊張するなら、少しでも早く起きて菫と一緒に家を出るのだった。


往生際悪くもそんなことをうだうだ考えているうちに高校に着いてしまった。


中庭は、グラウンドを抜けた先の教室棟の裏にある。


スクールバックの持ち手をぎゅっと握りしめたまま、歩いていると。


「なぁ、中庭がやばいって!」


背後から走ってきた男子の声が、私を追い抜かしていった。


うそでしょ、まさか……。