【完】桜の降る日、君の隣で死ねますように





新千歳空港行きのチケットを手に、わたしは空港に降り立った。


友達に囲まれ楽しかった高校を卒業し、この4月から大学生。


今日、わたしは北海道に引越しをする。

北海道の大学に入学をするため、新天地で人生初のひとり暮らしをするのだ。


寂しくて心細くなってしまうから、家族のお見送りは断った。

お母さんはぎりぎりまで「椿(つばき)のお見送り、本当に行かなくていいの?」と心配していたけれど。


大きな荷物は先に新居であるアパートに送ってしまっているため、愛用のショルダーバックだけがお供の、身軽なお引越しだ。


朝の便に乗っていくけれど、時間に余裕をもって空港に着いたため、手続き開始までまだ2時間ちょっとある。

飛行機に乗るのは、中学校の修学旅行以来、人生2回目。

ひとりでの搭乗である今回は、先生や友達がまわりに大勢いた前回とは訳が違う。

慣れない空港に戸惑うかと思って早めの行動をとってみたけど、さすがにちょっと早すぎたかもしれない。