【完】桜の降る日、君の隣で死ねますように


そして空き地の方に進むと、今度は柊依が立ち止まった。


土の色が広がる空き地の中で、部分的に集合した緑色に反応したようだった。


「あ、クローバーだ。四つ葉あるんじゃね」

「懐かしいな、クローバーとか」


幸せの象徴とされる四つ葉のクローバー。

小学生の頃は、学校からの帰り道に友達と夢中になって探したっけ。

四つ葉を見つけた時は、それはまさに幸せを呼ぶ使者に思えて、大切に持ち帰ってラミネートにしたり押し花にしたりしていた。


足元のクローバーの群れを見つめながら、懐かしさに浸っていると。


「あ、あった!」


思わず声が出たのは、なんの気なしに視線を落としていた先に四つ葉のクローバーらしきものを発見したからだ。

しゃがみこんで葉の数を確認するけれど、たしかに四つ葉だ。


「まじ?」


柊依も私のそばにしゃがみ込む。


「うん、まじ……!」


興奮気味に四つ葉を指す。


まさか話していたそばから、こんなにあっさり見つけてしまうなんて。