ゲームセンターに着くと、私たちはクレーンゲームをすることにした。
「あ! あのクマのぬいぐるみ獲りたい」
硝子の中に囚われのクマのぬいぐるみを見つけ、私は一台のクレーンゲーム機に駆け寄る。
これをさっと華麗に獲って柊依にプレゼントしたら、恋人ポイントが高いのではないかという算段だ。
「紫苑、クレーンゲーム得意なのか?」
「まぁ、見てなさいって」
柊依が見つめる中、私は制服の腕をまくり、クレーンゲームに向き直る。
クレーンゲームなんて生まれてこのかたやったことないけれど、まわりにいる小中学生だってやっているのだから、私にできないはずがない。
そうして気合いを入れて、コインを投入したのはいいものの。
十数分後、私は散々な連敗を重ねクレーンゲームの前で撃沈していた。
「な、なにこれ……」
クレーンゲームがこんなに難しいものだったとは。

