【完】桜の降る日、君の隣で死ねますように


そんなことを考えた時、前方からこちらに呼びかける声が聞こえてきた。


「おーい? どした?」


私たちが着いてきていないことに気づいた柊依が足を止め、こちらを窺うように首を傾げている。


「あ、ごめんごめん……!」


アクセサリーショップを離れ、菫と共に柊依の元に駆け寄る。


「なんかあった?」

「ううん、なんでもない」


ごまかすように笑った時、「そうだ」と突然菫がなにかを思いついたように切り出した。


私と柊依の視線を集める中、菫がなにかを企んでいるように唇の端を持ち上げる。


「ねぇ、紫苑、柊依。ゲームしない? 恋人ゲームよ」

「恋人ゲーム?」


私と柊依の声が綺麗に重なる。


今日の菫はなんだかずっと突拍子もなく破天荒だ。

そしておまけに愉しそう。