【完】桜の降る日、君の隣で死ねますように





「……ってわけで、私、柊依のこと好きになっちゃったみたいなんだ……」


夜。私は菫の部屋で、自分の気持ちを菫に白状した。

こんな重大なこと、自分の胸に留めておくなんて無理な話だった。


いつからそこにあったのかわからない。

けれど一度その存在に気づいてしまったら最後、もうなにも知らなかった頃の自分には戻れないのだ。


するとベッドの上で足を組み黙って話を聞いていた菫は、羨ましいほど大きな瞳を愉しそうにカーブさせた。


「今更気づいたってわけね」

「え? 今更?」


フローリングの床の上で正座をしていた私は、思わず頭上の菫を見上げる。


「私はずっと気づいてたわよ。あんたが柊依のことを好きだって」

「うそ……!」


私は時折、柊依とのことを相談していた。

私が何気なく話していた内容の中で、菫は私の気持ちに気づいていたというのか。