【完】桜の降る日、君の隣で死ねますように


まともにキラキラ攻撃を受けた私は、話を逸らすしか術をもっていなかった。


「そ、それより、本題に入らないと」

「ああ、そうだったな」

「ピアス、開けるんだっけ」

「そ。右耳に開けてほしいんだよ」


すっかり忘れていたけれど、私はとんでもない頼みごとをされていたのだった。


耳に穴を開けるなんて考えるだけで痛い。

注射だってまともに打たれているところを見れないのに、人様の体に穴を開けるなんて、本当に私にできるのだろうか。


「確認だけど、本当にいいんだよね? っていうかそもそもなんで私なの」


ピアスの穴を開けるなら、私みたいな素人がやるのではなく病院でやった方がいいんじゃないだろうか。


すると柊依は自分の右耳に触れながら、そっと微笑む。


「だって一生消えない痕だろ。紫苑につけてもらいたいんだ、一生消えない痕を」

「一生って、大袈裟……」

「大袈裟じゃねぇよ」


表情は微笑んだままなのに、そこに影が差したのに気づく。


なんで……。

異変を感じたのに、それを言葉にする前に柊依が立ちあがった。


「ピアッサー取ってくるな」