医者の言い方は冷静でかつ柔らかい物腰で、分かりやすく説明してくれた。
だが、父さんや兄貴に言ったとしても母さんをどうするのかが心配だ。
任せられる訳がない。俺は終わると、待合室で待っている母さんは何だった? と俺に聞いてきたけど、俺は立ったまま数秒何も言わなかった。
数秒してから、なんでもないよ、でも薬は飲むことになると答えた。
正直なことを言えば、また不安がいっぱいになり、酒を飲むからだ。
母さんはそうなのねとだけ言って、ソファーに置いていた小さいカバンを手にして、俺の元へ駆け寄ってきた。
顔色は悪いが、気分は今の所安定している。けど、明日はどうなっているか分からない。
隣に歩いている母さんをちらりと見て、俺は思う。
父さんや兄貴に頼れないからこそ、俺はどうしたらいいのか。
未成年という理由で何もできないのは苦痛だ。俺は薬局に行き、薬をもらい家に帰った。
帰る途中に、俺の携帯から電話があった。
「もしもし」
俺はズボンのポケットに入れていた携帯を取り出した。
歩道を歩いていたので母さんに携帯を上にあげて、電話だからちょっと待っててと言って母さんはうんと頷いていた。
「…もしもし。剛か」
電話に出ると、その声は兄貴だった。
「…その声は兄貴か」
俺は電話越しの兄貴に声をかける。
「ああ、電話番号変えてなかったんだな」
兄貴は今どこにいるのか電話越しではザワザワとした人の声が響き渡っていた。
「……なに、なんか用?」
俺は低い声で兄貴を見下ろすような言い方で返事をした。
「生活費の件だけど、払うことにしたから。父さんも気にかけてたから、払ったほうがいいってなった」
兄貴は歩いているのか靴の音が電話越しでも聞こえてきた。その音に俺は耳障りした。
「……気にかけてた? 父さんが今更なんで」
だが、父さんや兄貴に言ったとしても母さんをどうするのかが心配だ。
任せられる訳がない。俺は終わると、待合室で待っている母さんは何だった? と俺に聞いてきたけど、俺は立ったまま数秒何も言わなかった。
数秒してから、なんでもないよ、でも薬は飲むことになると答えた。
正直なことを言えば、また不安がいっぱいになり、酒を飲むからだ。
母さんはそうなのねとだけ言って、ソファーに置いていた小さいカバンを手にして、俺の元へ駆け寄ってきた。
顔色は悪いが、気分は今の所安定している。けど、明日はどうなっているか分からない。
隣に歩いている母さんをちらりと見て、俺は思う。
父さんや兄貴に頼れないからこそ、俺はどうしたらいいのか。
未成年という理由で何もできないのは苦痛だ。俺は薬局に行き、薬をもらい家に帰った。
帰る途中に、俺の携帯から電話があった。
「もしもし」
俺はズボンのポケットに入れていた携帯を取り出した。
歩道を歩いていたので母さんに携帯を上にあげて、電話だからちょっと待っててと言って母さんはうんと頷いていた。
「…もしもし。剛か」
電話に出ると、その声は兄貴だった。
「…その声は兄貴か」
俺は電話越しの兄貴に声をかける。
「ああ、電話番号変えてなかったんだな」
兄貴は今どこにいるのか電話越しではザワザワとした人の声が響き渡っていた。
「……なに、なんか用?」
俺は低い声で兄貴を見下ろすような言い方で返事をした。
「生活費の件だけど、払うことにしたから。父さんも気にかけてたから、払ったほうがいいってなった」
兄貴は歩いているのか靴の音が電話越しでも聞こえてきた。その音に俺は耳障りした。
「……気にかけてた? 父さんが今更なんで」