「…ってかなんで今更兄貴の居所調べたんだ? お前に調べろなんて言ってないし」
俺は強い口調で言った。気になった。
なぜ六弥が俺の兄貴の居所を調べたのか分からなかった。
「……それは……たまたま喫茶店に工藤の兄貴を見かけたから。それで探し始めたら見つかりそうな有力な情報を聞いて調べたら辿り着いたの」
六弥は目を泳がせながら、俺に言っているのだろう。
電話越しでも伝わる。
俺がいつもより強い口調で言ったせいか、六弥は少し戸惑っている様子だった。
「どこの喫茶店で?」
「町の中で…」
「…喫茶店…」
「まぁ、気にすることはないと思うよ。喫茶店は誰でも行くし」
六弥は俺の様子を伺いながら、慰める様な言葉を発した。
俺は黙った。六弥は俺を呼んでいたが、俺は電話を切った。
六弥が町の中で会っただろう喫茶店に兄貴がいた。これは偶然だろうか。
こんなことがありえるのだろうか。たまたまにしては……
いや、町の中にある喫茶店で兄貴と会ったという事実で……
それで六弥のおかげで会えたわけだから、余計なことを考えたくない。
兄貴に会えたことを感謝しなければならない。
俺は電車に乗り継いで、歩いて自分の家に帰った。
自宅のドアを開けると、母さんが酒を持って嬉しそうにしていた。
「おかえり~」
母さんは、今日はやけに笑顔で俺を出迎えてくれた。
「どこ行ってたの。遅いじゃない」
俺はただいまと言うと、母さんが俺の所に来て心配していた。
心配しているように見えるだけで、多分俺が帰ってこないと夕飯を食べれないからだ。
「……ごめん。夕飯は…カレーでいいよね」
俺は母さんに謝ってから、鞄を床に置いて手を洗って声を発した。
「…やったー! 楽しみにしてるね」
子どものように両手を上げて、カレーが出来るのを楽しみにしているようだった。
俺は強い口調で言った。気になった。
なぜ六弥が俺の兄貴の居所を調べたのか分からなかった。
「……それは……たまたま喫茶店に工藤の兄貴を見かけたから。それで探し始めたら見つかりそうな有力な情報を聞いて調べたら辿り着いたの」
六弥は目を泳がせながら、俺に言っているのだろう。
電話越しでも伝わる。
俺がいつもより強い口調で言ったせいか、六弥は少し戸惑っている様子だった。
「どこの喫茶店で?」
「町の中で…」
「…喫茶店…」
「まぁ、気にすることはないと思うよ。喫茶店は誰でも行くし」
六弥は俺の様子を伺いながら、慰める様な言葉を発した。
俺は黙った。六弥は俺を呼んでいたが、俺は電話を切った。
六弥が町の中で会っただろう喫茶店に兄貴がいた。これは偶然だろうか。
こんなことがありえるのだろうか。たまたまにしては……
いや、町の中にある喫茶店で兄貴と会ったという事実で……
それで六弥のおかげで会えたわけだから、余計なことを考えたくない。
兄貴に会えたことを感謝しなければならない。
俺は電車に乗り継いで、歩いて自分の家に帰った。
自宅のドアを開けると、母さんが酒を持って嬉しそうにしていた。
「おかえり~」
母さんは、今日はやけに笑顔で俺を出迎えてくれた。
「どこ行ってたの。遅いじゃない」
俺はただいまと言うと、母さんが俺の所に来て心配していた。
心配しているように見えるだけで、多分俺が帰ってこないと夕飯を食べれないからだ。
「……ごめん。夕飯は…カレーでいいよね」
俺は母さんに謝ってから、鞄を床に置いて手を洗って声を発した。
「…やったー! 楽しみにしてるね」
子どものように両手を上げて、カレーが出来るのを楽しみにしているようだった。