騒がしい声がする中、私は空を眺めていた。

 すると、誰かが隣に座る音がして、右側を向くと、一人の男子が机に寝伏せていた。

 なんだ、初日に寝てる人なんて…何考えてるんだろう。

 誰かと仲良くなれるかなとか、これからやっていけるかの不安とかあるのかな。

 話したこともない寝伏せていた男子を横目にして、一人で考えていた。

 九時から朝礼が始まった。

「新入生の皆さん。こんにちは。担任の品川晴子(しながわはるこ)です。よろしくお願いします。主に、国語を担当していますが、性格は名前の通り晴れ渡っている子です。初めての高校で不安とかあると思いますが、楽しんでいきましょう」

 品川晴子先生は黒板にチョークで書き出して、楽しそうにクラス全員に言った。

「はーい。先生。質問です!彼女はどうやって出来ますか?」

 活発な男子が後ろの男子と笑って、品川先生に聞く。

「元気でよろしい。今から高校に入っていい出会いがあると願ってます」

 品川先生は呆れた顔をして、活発な男子に笑顔で答える。

「なんだよ、その答え」

 活発な男子は苦笑いを浮かべて、品川先生の答えに不満を吐露させて黙りこんだ。

「はいはい。じゃあ、話を変えます。今から体育館で入学式行います。校長の話とか色々ありますが、名前を呼ばれたら立って、返事して下さいね。では、廊下に並びますかね」

 品川先生はニコッと微笑んでからみんなにそのことを伝えて、廊下に出て行った。

 生徒たちは品川先生が言った通りに立ち上がり、廊下に行った。

 品川先生は出席番号順に並んで下さいねーと言い、一人ずつ名前を言っていき、全員いることを確認して先頭に立った。

 クラスメイト全員は初めての高校生活にワクワクと心臓を跳ねさせて、これから過ごす今まで知り合ったことのない人達と話していくことになる。

「ねぇ、今宮宙(こんのみやそら)ちゃん?」