ずっと探していた、〝四葉のクローバー〟
四葉のクローバーを見つけた私は、
そのまま、勢いで亮くんから離れると。
地面からそっと、四葉のクローバーを抜いた。
「亮くんには、幸せになって欲しいから、」
結ばれない運命って分かってるけど.........
〝せめて、四葉のクローバーは受け取って?〟
そんな顔で亮くんを見つめると。
「ふっ、ばーか」
亮くんはそう言って、
私の手から〝四葉ののクローバー〟を取ると。
あっという間に手先を器用に動かした。
そして..............................
「四葉のクローバーも、よつ葉も。
どっちも、俺にとっては〝幸せ〟に必要」
その言葉と共にはめられたのは、
〝四葉のクローバー〟の指輪だった。
この家出が、この〝四葉のクローバー〟が。
私達に、〝幸せ〟を、
運んでくれるのは、もう少し先のお話し。
fin.