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結局その日、考えたけど答えが出ず、夢で聞いた「価値観」というものの調整ができなかった気がする。もしかしたら、これをできているというのかもしれない。だが、関係ない。自分が納得しないとできていないのだ。
正直、夢のことを守れていないと、約束を守れない気がして苦手だ。でも、それでもいいのではないかとも思えた。だって、彼と私の話し合いの場が設けられたわけだから。
だからいつか私は、彼―圭斗君との考え方を共有して、価値観のずれを確認できる日が来ると信じて毎日を過ごそうと決めた。
後ろを向きがちな私―美優の決めた小さくて大きな、初めての目標だった。