唯がスマホを宗に渡す。
「あ、皆でも写真撮ろうよ」
そう言ってスマホを構える。そして、皆でカシャリと写真を撮った。
そこに私は写っていないけど。なんだか悲しい気持ちだけどそこに私はいたのだ。
「明日は咲香とデートさせてほしい」
「いいよ、宗。あたし達を気にしないで」
「ありがとう。助かる。友也も唯と遊んでろ。暇だろ」
「!? なっ、ひ、暇じゃないよな!? 宮嶋は」
「暇だけど、別にいいよ。あたし渋沢といるの楽しいし」
「!?」
あーあ。また友也が死にかけてる。
唯って天然タラシだよね。本当に。
「じゃあ、またデート後にでも」
「おう。楽しんでこいよ。宗」
『…………』
花火大会を仲良し四人組でワイワイ楽しんだ夏のある日。
こうして、私と宗は付き合うことになった。