「お似合いのふたりだな、とは勝手にあたしはずっと思ってたけど?」
「同じくオレも」
「本当、よかったって感じ。咲香の成仏までに両思いになってくれて」

 そうそう、と唯と友也が頷き合う。仲良しか。
 正直ふたりが言うなよ、と内心思いつつ。
 強い風が吹く。皆の髪が揺れて、浴衣の帯も揺れる。

 もう、夏はそろそろ終わりに近づいている。
 そう。……私と宗の最後の夏も、終わりに近づいている。

 怖い。正直めちゃくちゃ怖い。時間なんかすぎなきゃいいのに。
 ジッと宗を見つめると、にっこり微笑み返してくれた。違う。そうじゃない。嬉しいけど違うんだ。

「あ、流れ星!」

 唯が叫んだ。

「お願い事、しないと」

 騒ぐ唯に無言に空を見上げる他の三人。もう流れ切っちゃったよ、唯。
 それにしても綺麗な星空だね。ロマンティックな感じ。
 神様。私はどうしたらいいですか? 
 いつにもなく敬語で心の中で神様に問いかける。本当に生き返っていのですか?