「咲香……ずっと、好きで、告白しなかった事を後悔してる。だから、これが最後のチャンスだから勇気を出す」
『宗』
「もし。俺に友達を求めてたなら本当にごめんな。俺、本当に咲香が好きだから……!!」
これは、夢? 冗談? いや、宗はそんな悪質な冗談はいわない。あり得ない。ああああああああああああああああ!!
「もう二度と会えないのなら、どうかその間だけでも恋人でいて欲しい、ダメか。さすがに……」
『わ、私は』
返事をしたいのに言葉が喉につっかえてでない。
頑張れ、私。頑張るんだ私。
口をパクパクしながら私は胸を抑える。
『私も、ずっと前から宗が好き……!!』
「! 咲香、本当か!?」
真っ赤な顔の宗が顔をあげる。宗は泣いていた。
そして私は気が付けば止まらない大粒の涙を流していた。もう体に力も入らないレベルで、床にへたり込む私。
『嘘じゃないよ。ずっとずっと片想いだと思ってた、諦めてた。死んじゃったし、付き合えるなんて想像してなかった。こちらこそ、恋人になってやって欲しいな……!』
「咲香!」
『こちらこそ、貴方のことが大好きです。彼女にしてください。宗』
「……夢みたいだ」
小さな声で、宗は呟く。
それはこっちのセリフだよ。
『私出会ってすぐから宗が好きだったんだよ』
「俺だって、そうだ」
『宗はモテたから、自信なくてね。私と違って美形でカッコいいから』
「俺は、咲香の見た目も好きだぞ、咲香も童顔の美形だろ?」
少し拗ねるように怒った声で宗は言った。ええ?
『宗の方が段違いでカッコいいよ。何言ってんの』
雑誌に載るレベルの顔面偏差値にスタイルじゃん。美少年じゃん。
私なんか生きてる間に何度小学生と間違われたか。