「何、咲香」
『私を生き返らせて良かった、って絶対に思ってもらえるように頑張るからね。私』

 私は胸を張り言った。
 こんな特例を許してもらうんだから、絶対頑張って生きなきゃ。ね。
 神様は嬉しそうに微笑んでまた私を撫でた。

「咲香……ああ。期待してるよ。僕の大親友」
『イエーイ』

 ジャンピングピース!!

『で、新しい仕事の相手はどんな人? 素直そう? すぐ成仏してくれれそうな人?』

 私は慌てて話題を元に戻す。神様は困ったような顔をしてからため息をついた。
 本当はまだ話したくないんだろうなあ。それぐらい、私との別れが嫌なのかな? ちょっと照れるー。

「んー性格は素直だけど、ちょっと訳アリ。咲香と同年代、ちなみに男の子だよ。結構イケメン」
『……可哀想に。病気?』
「うん、まあ。病死。元からから病気を持ってて身体が結構弱いんだけど、発作で倒れてそのまま運ばれて死ぬ予定」
『……そっか』

 何度聞いても、若い死人の時は胸がギュッと痛くなる。しかも病死かぁ。嫌だなぁ。
 悪霊にならずに成仏してくれるかなあ。誰だって、すぐには納得できるわけないよね。
 自分が病死、しかも若くしてなんて。
 私なら無理だ。

『どこに住んでるの?』

 結構この仕事って日本ならどこへでも行くんだよね。
 北海道から沖縄まで。ビューンと。

「……石川県の△△市」

 え? 嘘!! ちょっと待ってよ!! そこって……!!