『花火が終わるまで、ふたりきりでいていいかな。宗』
「あ? いいけど……アイツらに連絡しとくな」
『うん、ごめんね』

 泣きそう。ヤバい。ヤバい。無理しろ! 私!

「別に。友也的にも俺らがいない方が幸せだろ」

 まあ、そうだけど。
 でもひとりでキャパ超えして暴走しないか正直心配だなぁ。
 鼻血出して倒れないだろうか。友也だし、あり得そう。

「お前がいなくなったら、俺、アイツらくっつけようと思う」
『そっか』
「唯は多分、初恋もまだだろうから、様子見だけど」

 ごめんね。それは絶対にできないんだよ、宗は。
 罪悪感で頭がいっぱいになる、ヤバい。死にそう。

「お、デカい花火。綺麗だな」
『うん、凄く綺麗……』


 花火がパチパチと消えていく儚い姿が自分と宗と重なって、すごく切なくなった。