自販機に向かう宗の背中を私はジッと見つめる。
 ごめんね、宗。嘘ついていて、ごめんね。
 あの時死んで、ごめんね。

 きっと宗は傷ついたし思い悩んだよね。勝手に自分を庇うように死んで、周りに達に何か言われたかな?
 それに触れないように自然に話してくれてありがとうね。
 大好きだよ。宗。

 どう頑張っても、一緒にいられるのは後数日。
 そう思うとしんみりきて、泣きそうになる。

 ヒュー……パァン。パァン。パァアン。

「おい、花火上がったぞ」

 宗の声に、俯いていた頭を上げる私。
 目の前には満面の笑顔の宗。
 花火よりもキラキラと眩しくて、私は目を丸くして固まってしまった。

「綺麗だな。アイツらに遅れてメッセージ送っとくか」
『うん』

 綺麗なのは宗の笑顔だよ。
 掠れるような声しか出ない。ヤバい、悟られないように私は無理矢理に笑う。